携帯電話事業者の3.5GHz帯(3480~3600MHz帯)電波使用開始に伴い、海外衛星受信設備への混信が発生し 海外衛星放送の映像が乱れたり、受信チャンネル数が大幅減ったり、または全く受信できないなどの受信障害を起こします。
1)、信号電波の重畳による妨害
海外衛星の使用周波数帯は3400~4200MHzに対して 携帯3.5GHz 帯は3480~3600MHz帯を使用しています。又は 携帯3.5GHz 帯波から漏れ出る電波(不要発射 3480 MHz 以下、3600 MHz以上)が存在します 。この場合 携帯3.5GHz帯域の電波が海外衛星TV の信号帯域の電波と一部重なるため 衛星からの信号電力対雑音電力比(C/N)の劣化により、海外衛星TVの電波からTV信号を取り出すことが難しくなります。携帯3.5GHz 帯電波の特性(主波と不要発射のレベル差)などにより異なりますが、多くの場合は主波3480~3600MHz帯の妨害が支配的になります。
なお、不要発射は、主波に比べて非常に低いレベルの電波ですが、基地局が海外衛星TV受信アンテナの近隣に設置される場合などでは、3600MHz以上の海外衛星TVに影響が出てくることもあります。
2)、LNBの増幅の飽和による妨害
通常のCバンドLNBは輸入帯域3400~4200MHzのため 衛星信号のみではなく、受信できる帯域の他の信号も含め全てを増幅します。周囲の帯域(携帯3.5GHz 帯波)に大きな電力の電波があると増幅の際に増幅器の飽和が起きてしまい、因みに LNBの増幅能力をオーバーし 衛星信号を増幅する能力がなくなります。
妨害発生時の症状として
1)『ブロックノイズ又は受信Ch.数大幅減少』や『ブラックアウト』の症状が出てしまう
ブロックノイズ又は受信チャンネル数大幅減少の場合には あるチャンネルは信号品質が十分あるが、画面にノイズが出てくる、または 一部チャンネル受信できますが、多くチャンネルを受信できなくなります。
チューナーの信号レベル画面から見ると
信号レベルは 激しい変動しています。画像も出たり、消えたり します。
2)ブラックアウトの場合には
すべてチャンネル受信できなくなる、信号強度があるが、信号品質がゼロになります。
基本的に対策として
アンテナは 影響を受ける可能性がないところ移動や3.5G携帯波を遮断できる物体(遮蔽物)を設置します。
受信周波数は 3700MHz(3.7GHz)以上の衛星放送は 携帯電話3.5GHz帯波を遮断するフィルターが付きのLNBを採用します。
弊店のJYC-118FやJYC-118FDは 3.7GHz以下の波を強力除去するフィルターを内蔵していますので 3.5GHz帯波から影響を取り除くことができます。